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2024.12.25

数を狙うなら今がチャンス
飯岡の一つテンヤマダイ盛況

釣行レポート

軽い仕掛けの釣りは魚のアタリがよく伝わるから面白く、一つテンヤマダイはその典型。例年、秋は中小型の数釣りに期待が持てる。
今年も各所で釣れているようなので、詳しく情報を調べてみると、なんと九十九里飯岡沖ではトップ20〜30枚と絶好調の様子。こりゃあ行かなきゃ損というわけで11月10日、九十九里飯岡港の優光丸へ向かった。

暗いうちからマダイ連発

集合は4時。一つテンヤマダイ船は人気があり、乗船者は私を含めて14名。船宿で受付を済ませて港へ向かう。
予報では朝のうちは曇りで午後から雨。ところが現地では道具を船に積み込んでいる最中に雨粒が落ちてきた。
私は右舷ミヨシ3番に入る。釣り座にはオケが置かれ、中に入っていたのは生きエビ。このエビエサを使えるのが飯岡エリアの特徴だ(6〜8月を除く)。
やがて4時40分に出船した優光丸は35分ほど走ってポイントに到着。「では準備してください。水深は19メートルです」 船首を見ると仲乗り氏がパラシュートアンカーを投入したところ。ロープが張るやいなや船長から開始の合図が出された。

▲釣り場は飯岡沖の水深20 メートル前後。ダイレクトな引き味がこの釣りの魅力

5時20分。まだ真っ暗でしかも大粒の雨が海面をたたく。そんな状況で私を除く皆さんは一斉に仕掛けを投入した。
こんなに暗いのに釣れるのだろうかと思っていたら、飯岡沖のマダイは食い気満々。
開始からほんの数分で右舷ドモで25センチほどのマダイが取り込まれたのを皮切りに左舷ミヨシ、同2番で30センチ弱が連続ヒット。少し間を置いて左舷大ドモ。さらに左舷ミヨシの2枚目と続く。
開始早々の釣れ具合から察すればこの日も相当数が釣れそうだ。船長に聞いてみると、「今流しているのは飯岡の真沖5マイルくらいです。底は砂地で点々と根がありますが、根掛かりするほどではないはず。その根周りを通過するときがチャンスです。今日は小さいサイズから釣れ始めましたが、昨日は開始早々800グラム級が連発。そのうち型もよくなるでしょう」 雨は降り続いているものの風は弱く、波もほどほど。少し明るくなって道糸が見えるようになると、仕掛けは右舷が船下に、左舷は払い出している様子。
そうこうしてうちにも船中ヒットは続き、船長が言ったように型のいいマダイも姿を見せ始める。左舷トモ2番氏は800グラム級、5時50分には右舷ミヨシ氏が1.5キロの良型マダイを取り込んだ。
6時半になると雨は小止みになる。そこで皆さんの仕掛けを見て回ると、ジグ&タイラバの一人を除いて全員が遊動式のテンヤを使用。オモリは8〜10号が使われていた。

釣れ具合はトップが左ミヨシ氏で6枚。その後、ややペースは落ちたものの、7時には全員が本命を手にすることができ、上々の滑り出しだ。「上げてください」と船長のアナウンスがあったのは8時8分。なんと開始から約2時間半の大流しだった。

▲ テンヤは8~10号を使う

重めのテンヤで着底させる

一つテンヤマダイはエリアによって釣り方のコツが違う。そこでビギナーへ向けて伊藤船長にご当地の基本釣法を教えてもらった。「間違いないのは重めのテンヤを使い、仕掛けをドンと底に着けてしまう釣り方です。生きエビを使ってますから、冷凍エビにありがちな『頭が取れやすい』ということもないので、アタリがあるまで待っているといいでしょう」
最初のアタリで合わせてハリ掛かりしなかったら、竿先を下げるのが賢明。ときには三度、四度とアタリが続くこともあるからだ。

終盤は入れ食いに

10分ほど走って釣り再開。水深は同じく19 メートル。すると5人ほどが25 センチ前後のカサゴを連続で釣り上げる。どうやら根の際からの流し始めらしい。だがその後はマダイのアタリは散発となった。
仲乗り氏が近くにきたので話を聞いてみると、時間帯による食いのよし悪しはあまり関係なく、船がマダイのいる所に入ればパタパタ釣れるとのことだった。
小休止の状態ながらも、ここで私も仕掛けを投入。久しぶりのマダイ釣りでしばらくはノーアタリが続く。
そんな中でも左舷ミヨシ氏だけは数をのばし、8時半にはツ抜けを達成する。
残り1時間となって船はやや灘寄りへ移動。水深16メートルのアナウンスがあった。
この日は8時半過ぎから仕掛けを下ろした私だったが、全体に釣れない中とあって、これまで手にしたのは500グラム級1枚のみ。「最後はマダイのいる場所に当たりますように」
そんな願いが伝わったのか、すぐに700グラム級のマダイをゲットした。コツッという小さなアタリに合わせるも空振り。直後のココンとしたアタリで合わせるとハリ掛かりした。シロギスのようなブルブルッとした短いバイブレーション的なアタリとは違い、ごく短く、しかもたたくような伝わり方が印象的だった。
その1枚を手にした直後、続けて500グラム級を釣り上げる。このときは私ばかりでなく、船中いたるところでマダイが取り込まれていた。

うれしいことにラスト10分には私に4枚目。さらに最後の1投かと思って仕掛けを投入すると、着底から一呼吸置いたところでガツンとした手応え。加えてリールのドラグ音が心地よく響いた。
結局、これが私の最重量1.3キロのマダイとなったわけだが、終わりよければすべてよしの格言どおり、実に心地よい締めくくりとなった。
釣果は1.5キロを頭にトップは30枚。大半は10枚以上という釣果に恵まれた。「今後はもっと水深が浅くなって15メートルくらいを流します。面白いシーズンはまだまだ続きますのでまた遊びにきてください」
下船時に伊藤船長から声をかけられた私。もちろん、近いうちに出かけるつもりだ。

◀︎ 当日の仕掛け

一般的な仕掛けは道糸PE0.8 ~ 1号、リーダーは2.5号を3~4メートル。テンヤは8~10号。エサは6~8センチの生きエビのため、大きな親バリは適さないので遊動タイプが使いやすい。

船宿infomation

九十九里飯岡港

優光丸

TEL: 090-7731-3470

▶︎料金=一つテンヤマダイ乗合 一人1万2000 円(生きエビエサ、氷付き)

▶︎備考=予約乗合、5時出船。ヒラメへも出船

※料金や集合・出船時間などは本誌隔週刊つり情報掲載時のものです。釣行の際には確認をお願いします。
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