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2025.01.31

好調続く走水沖のアジ年末年始も期待十分!

釣行レポート

東京湾の中でもとくに潮が速い海域として知られているのが三浦半島走水〜観音崎沖。そこにはすこぶる型がよく、しかもおいしいアジがいることも沖釣りファンにはよく知られている。
そんなアジを釣るべく、選んだ船宿は走水の関義丸。12月9日、前日の夕方に強風が吹いたのは少々気がかりだったが、夜明け以降は回復するとの予報を信じて家を出た。
道中、ベイブリッジの電光掲示板に示された風の強さは風速7メートル。走水に到着すると風は港のほぼ正面から吹きつけていた。
そんな風にもめげず、関義丸のアジ船は大賑わい。この日は仕立船が2隻、ショート乗合の1隻も満席の状況。
私が乗ったのは大船長(関口道義さん)が操船する第8関義丸。右舷10名、左舷9名のお客さんを乗せて7時15分に出船となる。

中アジ主体のスタート

「はい、やってください。タナは上から40メートル。仕掛けを40メートルまで下ろしてコマセを振ったら1メートル巻き上げてください」
7時25分、合図とともに私以外の人はそれぞれに仕掛けを投入した。波に揺られながらミヨシで見ていると、3分もしないうちに左舷胴の間にヒット。25センチほどの中アジが取り込まれたが、この直後に船長から合図が出て流し変えとなる。

▲釣り場は走水沖の水深40~60メートル

次の流しもタナは上から40メートルの指示。すると右舷ではトモ、トモ2番の2名がほぼ同時に中アジを取り込んだ。続いては左舷。トモ、トモ2番、胴の間氏が立て続けに30センチ級のアジを取り込むがミヨシは両舷ともアタリがない様子。開始直後はトモがよく釣れている。
皆さんの道糸を見ると、右舷は船下へ、左舷は払い出しの状況。ならば左舷が有利と思われるのだが、なぜかよく釣れるのは両舷のトモ側に集中していた。
開始から15分たった7時40分に2度目の流し変え。すると今度は、「下から3メートルでやってください」とのアナウンス。
先の場所とほとんど同じと思えるのにタナの取り方が違うのはどうしてなのだろう。
この疑問はすぐに解決することとなる。

潮回りを機に皆さんの様子を聞きに各席を回ると、右舷大ドモにいたのはベテラン大森悟さん。その大森さんにタナについて尋ねると、「このエリアの水深は50メートル前後ですが、小さいながらも荒い根があるんです。その上を狙うときは上からのタナ取りになり、周辺部を釣る場合は底からになるんです」と教えてくださった。また、根掛かりした場合にはビシごと取られてしまうこともあるので、上からのタナ取りの際は細心の注意を払いたいとも付け加えてくれた。
さて、その大森さん、ご自身のオケには30〜35センチの良型アジがすでに6尾ほど入っている。にもかかわらず、ちょっと不満の様子。「実は昨日、一昨日も乗っているのですが、今日が一番食いが悪いようです。型もひと回り小さいですね」開始から25分ほどでこの釣果なら申し分ないと思われるのだが、船長にも状況をうかがうとやはり今イチとか。
ちなみにこの日は小潮。この時点では上げていて、11時52分が満潮となる。

9時になったところで再び船内を回るとトップは左舷大ドモの15尾、次は右舷大ドモ大森さんの13尾とトモ側はまずまず。しかしながらミヨシ側は2〜3尾の人もいて、差も大きい状況が続いていた。

▲ 根掛かりしやすい場所は海面からタナを取る

タナ取りこそ釣果アップの秘訣

潮が速いことで知られる走水沖。ここでの一番のコツはタナ取りになる。
当日は小潮だったこともあり、さほどの釣りにくさはなかったが、大潮などとくに潮が速いときは着底後にビシが吹き上げられてしまうことも。その場合はタナの取り直しも必要だ。
もう一つ。本文でも触れているが関義丸ではとくに根の荒いポイントを狙うことも多いので、船長のアナウンスを聞き逃さないこと。ビシのロスはお財布にも優しくないので、くれぐれもご用心。

終盤に食いが立つ

船内を見て回ったところで私も仕掛けを下ろしてみた。
船宿でお借りした130号のアンドンビシにイワシミンチのコマセを詰め、ハリにイカタンを刺して投入。タナの指示は底からだったので、着底するとすぐさま2メートル巻いてコマセを振り、1メートル巻いて待つ。
しかしながらアタリがない。隣の左舷ミヨシ2番はすでに5尾ほど釣っているので私にも釣れるはず。そう思ってコマセを詰め替え、再度投入するとやっときた。
すぐさま電動リールのスイッチを入れて巻き上げ開始。自動で止まってハリスをたぐろうとするとバレてしまった。

この後、9時40分に巻き上げの合図があり移動。5分ほど走って再開した場所は走水港のすぐ前。指示ダナは下から3メートル。私も仕掛けを下ろしてみると水深は60メートル。
潮は速いが幸いなことにアタリはすぐにあり22〜28センチの中アジが釣れてきた。どんな釣りでも最初の1尾れしいもの。その後はポツポツ、1時間で6尾。私としては上出来だ。
お土産ができたところで船内を回ると大森さんは19尾、左舷大ドモは20尾。ところが、大森さんに話を伺うと、この場所に移ってからはアタリが減ってしまったという。「そろそろ潮が変わるので右舷でも釣れると思いますよ」この後、11時を過ぎると風が弱くなり潮も緩んできた。
すると全体の釣果がのび始め、ここからが当日のクライマックスとなったのだ。

それまでとの大きな違いは右舷でもよく釣れるようになったこと。さらにはタモを使って取り込むシーンも増えた。この釣れ具合がもう1時間早く訪れてくれたらと思うのはぜいたくだろうか。 結局、13時の沖揚がりまでの2時間に左舷大ドモは20尾追加して合計45尾。大森さんも同じように数をのばして38尾。さらにのびが目立ったのは右舷胴の間で最終的に37尾。
大半の人はおいしいアジを20尾以上。私は6〜7尾バラしながらも走水らしい黄色に輝く9尾のアジを追加して合計15尾。「終わりよければすべてよし」ともいうが、前半のフラストレーションがラストで解消されたのは何よりだ。いつもなら見られるはずの40センチクラスが掛からなかったのは少々残念だったが、これは次回の楽しみとしよう。

◀︎ 当日の仕掛け

竿は全長1.5 ~ 2.1 メートルのビシアジ専用や中深場用を使いたい。リールは中小電動リールの使用が無難なところ。船宿仕掛けはハリス2、2.5、3号が用意されているが、大アジを目的とするなら2.5か3号がおすすめ。

船宿infomation

三浦半島走水港

関義丸

TEL: 046-841-7154

▶︎料金=ショートアジ乗合 一人8500 円(エサ、コマセ、氷付き)

▶︎備考=予約乗合、7時15 分出船。タチウオへも出船。駐車場500円

※料金や集合・出船時間などは本誌隔週刊つり情報掲載時のものです。釣行の際には確認をお願いします。
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