サムネイル

JOURNAL
読みもの

  1. TOP
  2. JOURNAL 記事一覧
  3. 年の瀬名物東伊豆のイカブリ ベイトの群れ濃く反応バッチリ
2025.02.03

年の瀬名物東伊豆のイカブリ
ベイトの群れ濃く反応バッチリ

釣行レポート

前号レポートのとおり、ブリサイズぞろいで開幕好スタートを切った東伊豆初島沖のイカブリだが、その後はいかにということで追跡リサーチに出陣したのは12月8日。宇佐美港の秀正丸に乗船した。

エサの確保が大切

出船は16時ごろなので15時半までに集合。早めに到着したので準備をしていた仲乗りさんに最近の釣況を伺うと、「潮が速くダメな日もありましたけど、いい日にはトップ5本、10キロのブリが上がった日もありましたよ」とムラはあるものの釣況としてはずまずといった感じ。
イカブリといえば、前半エサにするヤリイカを狙うのがこの釣りの流れ。そのヤリイカの釣況についても伺うと、「まだ水温が高くイカは回ってないです。水温が18度台にまで下がれば。なのでエサは今のところ冷凍のイカやイワシ、外道で釣れたサバをカットしたものを使っています」とのこと。

船では冷凍ヤリイカとイワシのミックスが1袋1000円で購入できる。イカが不漁のため数に限りがあるので、可能であれば生のヤリイカをスーパーや鮮魚店などで購入して持参することをすすめる。15時過ぎにねじり鉢巻きがトレードマークの森秀正船長が到着。名前を呼ばれた人から釣り座を指示され乗船していく。
準備が整い、私を含む8名で16時少し前に出船。釣り場の初島沖には30分ほどのクルージングで到着する。
港内では汗ばむほどの体感に防寒着を脱いでいたが、海上は北東風がやや強く、その冷たさに首をすくめるほど。防寒着を羽織り直す。冬の夜釣りは想像以上に寒さが増すことも。寒さで戦意喪失とならないように防寒対策は怠りないようにしたい。

▲釣り場は初島周りの水深60~80メートル

しばしの魚探リサーチをし、「準備ができた人から始めてください。75メートル。タナはハリス分プラス2メートルです」との開始アナウンス。「基本はこのタナですけど、中層に反応が出ることもあるので、その場合はアナウンスしますよ」と船長。 開始から1時間ほど経過したころ、右舷トモ2番の須藤さんの竿が仕掛けの回収巻き上げを行っている最中に突然突っ込んだ。「サメだよ」と言う須藤さんだが、見えてきた魚影の動きは青物系。仲乗りさんがタモを構えたが、海面でひと暴れされたところで残念ハリ外れ。「反応はあるから誘ったりしてみて」と船長。死にエサの場合、魚にアピールするように時折誘いを入れることもポイント。水深もそれなりに変化するので1分程度でタナを取り直す。それだけでも十分な誘い効果を生む。「45メートルくらいを探ってみて」と船長。魚探を見ると45〜55メートルの範囲に反応が映し出されている。「オッ、きたか!?」と船長。左舷大ドモの高橋さんの竿が絞り込まれ、追うように右舷ミヨシ1番の方の竿も突っ込む。ダブルヒットだ。ゴゴゴゴンッ!
強い引き込みの途中で頭を振るような抵抗は間違いない。
まずは高橋さんの魚がタモ取りされると仲乗りさんは大急ぎでミヨシに走る。ミヨシ1番の方の魚も無事タモに収まり船内に取り込まれる。

正確な情報を発信するために、仲乗りさんが1本ずつ検量する。検量結果は仲よくどちらも5.3キロ。
ちなみにミヨシ1番の方はイカエサ、基本ダナでヒット。高橋さんは外道で釣れたサバを三枚におろし、身を削いだ半身で中層を探りヒットしたとのこと。

▲夜間にイカエサでブリを狙う独特の釣趣を一度は味わいたい
▲ 年明けからオニカサゴ船も始まる

2025年1月からオニカサゴもスタート

秀正丸では新年1月4日より恒例のオニカサゴ乗合もスタートする。航程1時間ほどのプチ遠征だが、同船が操業する南沖はオニカサゴを狙う船が少ないため、釣れるサイズも大型ぞろい。ゲストにアラも交じるとあって魅力的なオニカサゴスポットといえる釣り場だ。オニカサゴ乗合は遠征シマアジ五目が始まる3月中旬までの短期間の看板。日中はオニカサゴ、夕方からイカブリと豪華2本立てを楽しむのもおすすめ。

中層に好反応あり

「今日は中層に反応がよく出ます」と船長。海面にはサンマやサバが群れており、これを追ってワラサやブリも浮いているようだ。
その後も反応は中層や底近くに出たりして、その都度船長からアナウンスがあるがなぜかアタリは遠い。普段なら入れ食いモードに突入してもおかしくないような反応らしいが、ベイトフィッシュが多いためか、ハリが付いたエサはスルーされるようだ。「反応出てきたよ。誘ってみて」と船長。ここで左舷2番の古屋さんと大ドモ高橋さんがダブルヒット。
高橋さんの竿の引き込まれ方は1本目をはるかに超える強さ。これもサバエサの中層狙いでアタったとのこと。しかし途中で竿が跳ね上がってしまった。ハリスがテンビンに絡んでおり、その部分から切れてしまっていた。

古屋さんはイカエサ、基本ダナでのヒット。無事タモに収まり船中へ。検量すると3.8キロ。「ワラサだよ〜」と照れ笑いを浮かべるが、今日の釣況では貴重な1本だ。 中盤から参戦した私はというと、昨日あちこちのスーパーを駆け回ってようやく入手した生のヤリイカ4杯すべてをサバにアタックされゲソを抜かれてしまい、さてどうしよう?
そこで残ったイカの胴身を切り身にしてそれをエサにサバをゲット。
仕掛けをハリス長1メートルの胴つき1本バリにチェンジして、釣ったサバを生きエサに投じてみた。
ゴンゴンゴンッ!スマホをいじっていたところに突然の強烈なアタリ。しかし、こともあろうかビックリ合わせを入れてしまい、見事なまでのスッポ抜けを演じてしまった。ながら運転はもちろんだが、ながらフィッシングもいけませんね。急いで次のサバを釣ろうとしたが、ここでタイムアップ。22時の沖揚がりで釣果は3.8〜5.3キロを船中3本。ベイトフィッシュが多かったため、この反応でなぜ?
という釣果となってしまったが、翌日は少し持ち直してトップ3本。

水温が下がるとベイトフィッシュが減り、代わりにヤリイカが回遊してくる。そうなればイカブリもトップシーズンという言葉がふさわしい食いを見せてくれるだろう。年明けは新春ジャンボ宝ブリで25年の釣運を占ってみてはいかがだろう。

◀︎ 当日の仕掛け

今後はヤリイカ用の道具も必要となってくる。仕掛けは11センチプラヅノ5本、オモリ80号。竿は30~80号負荷表示のゲームロッドが適している。

船宿infomation

東伊豆宇佐美港

秀正丸

TEL: 090-3158-6890

▶︎料金=イカブリ乗合 一人1万4000 円(氷付き)

▶︎備考=予約乗合、15時半集合。エサ、仕掛けは船に常備。1月からオニカサゴへも出船

※料金や集合・出船時間などは本誌隔週刊つり情報掲載時のものです。釣行の際には確認をお願いします。
記事一覧へ戻る