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2025.04.21

中型主体でアタリも多い
東京湾のトラフグ好模様

釣行レポート

早春を迎えると開幕する東京湾のトラフグ。取材でお邪魔した東京湾奥羽田のえさ政釣船店では2月8日から乗合出船を開始し、コンスタントな釣果を上げている。
えさ政釣船店を始め、湾奥出船のトラフグ船が主に狙っているのは木更津沖。内木章人船長によると今シーズンから始めたポイントでイワシの群れに着くトラフグを狙っているという。状況により観音崎沖のアジ船団の周りに出る反応を探ることもあるそうだ。
訪れたのは2月11日、当日はトラフグファンが大勢集まり2隻出しの盛況。6時に受付して船に乗り込むと、船長がお客さんのタックル準備を手伝っていた。「できない方は私がリーダーを結びますから気軽に声をかけてください」と船長。
乗船者が集まり、6時半からエサの付け方や釣り方などのレクチャーが行われた。それによると、竿を上下にフワフワ動かして誘い、止めを入れてアタリを待つ。アタリがあれば即合わせするが、アタらなけば1メートル誘い下げて2メートル巻き上げる。木更津沖ではこれを底上1メートルから1メートル刻みで5メートル上まで繰り返す。

▲ オフセットフックはハリ先が隠れるように付ける。エビとイワシを付けて食いがいいエサを試す。

特エサを色いろ試すのも面白い

エサは冷凍アルゼンチンアカエビが船宿で販売されている。尻尾側の2節を除いて皮を剥き、エサバリにセットする。このほか当日はイワシやホヤなどを持ち込み、エビと一緒にハリに付ける人も見られた。また、エサバリを2本付けてより目立つようにしている人もいた。

タナ取りが大事

7時に16人を乗せて出船。多摩川を下る途中、「浅場と深場の2カ所を狙います。まずは浅場からです。オモリは20〜25号を使ってください」とのアナウンス。30分くらい走り、木更津沖のポイントに到着。「水深25メートルです。下から5メートルまでの範囲を探ってみてください」とのアナウンスでスタート。
開始早々に竿を曲げたのは左胴の間の高橋さん。慎重に巻き上げて取り込んだのは35センチ級のトラフグ。「まだトラフグもそれほど大きくないのでショウサイフグなどで使うチラシ仕掛けを使っています。下から2メートルで誘い下げてチラシバリに食ってきました」と使用している船宿仕掛けを見せてくれた。

船長はイワシの反応の上に船を流していく。トラフグはポイント近辺を回遊しており、反応は船下に入ったり出たりを繰り返す。フグが船下に入ってきたときに、タナが合っている人の仕掛けにアタックしてくる。タナが変わることもあれば、特定の水深でアタリが集中することもある。
そのため船中でトラフグが上がると、船長から「下から2メートルです」「下から3メートルで釣れました」など、釣れたタナが都度アナウンスされる。これを聞き逃さないことが大切だ。
続いて右ミヨシの上村さんにヒット。同じく35センチ級のトラフグがカットウに掛かって上がってきた。「底を取ってから1メートル刻みで探り、下から2メートルで誘い、止めたときに違和感があったので聞き合わせたら掛かりました」と上村さん。「今は下げ潮で船がゆっくり流れています。もうちょっと流していきますよ」と船長。

その後、船内ポツポツとトラフグが取り込まれていく。
しばらくして潮回りすると、「水深20メートルです。1投目は底まで落とさずに上から10〜15メートルで止めてみてください。30秒くらい待ってもアタらなければ底を取って、下から5メートルの範囲を探ってみてください」と船長からアナウンス。
どうやら表層から中層までベイトの反応が濃いようで中層を狙う指示が出されるが、その後も釣れるのは下から2〜3メートル付近が多かった。

良型が出た!

10時半、潮止まりのタイミングで観音崎沖へ移動。「水深75メートルです。オモリは25〜30号を使ってください。タナは上から32メートルです。正確にそのタナを狙えるように道糸のメーターを見てタナを取ってください」とのアナウンスで再開。
開始早々、左ミヨシでヒットし、30センチ級のトラフグをキャッチ。「32メートルでアタって合わせたんですが、掛からなくてエサの確認をしようと仕掛けを巻き上げていたら途中でヒットしました。おそらく追いかけてきたんだと思います」その後、左胴の間の高橋さんや右トモ3番でも30〜35センチ前後のトラフグが釣れ上がるが、潮止まりのせいかあとが続かない。
上げ潮のタイミングでアタリを期待していたが、潮が動き出しても好転しないため、12時過ぎに再び木更津沖へ。

こちらのポイントも上げ潮が効いているようで、右トモ、右ミヨシ2番、左ミヨシ2番と立て続けに竿を曲げた。中でも引きが強かったのが左ミヨシ2番。慎重にヤリトリしてタモ取りしたのは当日最大45センチのトラフグ。待望の1尾目が良型でとてもうれしそうだ。
このあとも船中のあちこちでアタリが出て、35センチ前後のトラフグが次つぎと取り込まれていく。そんな中、左トモ3番の山口さんが連発。「ハリは2本でオフセットフックの#4を使っています。エビエサとイワシをそれぞれ付けて食いのいいほうを使うつもりでしたが、今日はどちらのエサにも食ってきますね」と6尾目を釣り上げた山口さん。
船中第1号を釣り上げた左胴の間の高橋さんも順調に数を重ねて5尾。

その後、山口さんが1尾追加したところで14時半の沖揚がり。釣果は45センチを頭にトップ7尾。当日はタナをていねいに探っていた方にアタリが多かった。
東京湾のトラフグは例年3月の後半から乗っ込みシーズンに入り、富浦沖の水深70〜80メートルで大型トラフグのフィーバーとなる。今シーズンはどんな釣れ具合を見せてくれるのか今から楽しみにしている人も多いだろう。

◀︎ 当日の仕掛け

竿は全長1.8メートル前後のトラフグ竿のほかに8:2調子のテンヤタチウオ竿やカワハギ竿も使える。リールは小型両軸にPE1号を巻いておく。深場も攻めることもあるので超小型電動リールを使ってもいい。オモリとカットウはワイヤーで接続する。ワイヤー仕掛けは船宿で販売しているので、仕掛け作りに慣れない方におすすめ。

船宿infomation

東京湾奥羽田

えさ政釣船店

TEL: 03-3743-1585

▶︎料金=トラフグ乗合 一人1万円(氷付き)、エビエサ1パック500円

▶︎備考=予約乗合、7時出船。ショウサイフグ、カサゴ五目へも出船

※料金や集合・出船時間などは本誌隔週刊つり情報掲載時のものです。釣行の際には確認をお願いします。
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